ゴロンゴーザ国立公園

先日、出張でゴロンゴーザ国立公園に行ってきました。

モザンビーク中部に位置するソファラ州のちょうど真ん中のあたりに位置し、面積は東京都の約2倍、4千平方キロメートルに及びます。

山岳地、湿地、谷、川といった複雑な地形のため、多様な動植物が生態系を構成しています。

この地域は、1920年にポルトガル植民地政府により、ハンティングのための保護区となりました。その後、1964年に始まった独立戦争、引き続く内戦、、、ソファラ州は、激戦区の一つでした。1992年に終結するまで、人々は生き延びるため、動物を食料として利用したり、販売して命をつないできました。

平和が戻ってから、モザンビーク政府によって改めて国立公園として指定されました。
現在、復興プロジェクトが実施されています。

カバの数:
1972年ー3000頭、1994年ー0頭、2007年ー160頭

アフリカン・バッファローの数:
1972年ー14000頭、1994年ー0頭、2007年ー185頭

シマウマの数:
1972年ー3000頭、1994年ー65頭、2007年ー5頭

ゼロになった動物が、なぜ増えているか、というと、周辺から良い環境を求めて動物が自らやってきて増えていくケースもありますが、南アフリカ共和国などの保護区から輸入されてきて増やされていっているものもあります。

私たちがゴロンゴーザ国立公園に到着し、ゲートからキャンピングサイトに行くまでの、森に囲まれた16キロメートルのダートの沿道で、たくさんのバブーン(ヒヒ)やイボイノシシに遭遇しました。

これを見て、「ライオンやヒョウなどの肉食の野生動物が増えていると思う。」と、私のモザンビーク人の仕事のパートナー(カウンターパート)は喜びました。なぜかと問うと、「バブーンやイノシシが人間が通る道にたくさん出てきているというのは、森の内部には彼らを捕食する動物がたくさんいるので、人通りの多いところの方が守られるから。それから、イノシシの子供の数を数えると、みな1、2頭しか連れていない。通常5−6頭生むのに、それだけ減っているということは捕食されているということではないか。」と話してくれました。